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ヒトもすなるぶろぐといふものを、私もしてみむとてするなり。 徒然なるままに文章を書いてみるつもりです。
Moonlit Promises X
祝!
一周年!(過ぎたけど!)

こんばんは
フェルゼです。

ぽそぽそと動き始めた当辺境ブログも、
気がつけば一周年。
びっくりですね。
びっくりですよ。

ここまで続けてこられたのも、訪れてくださる皆様のおかげ。
自分自身、よく書いたなぁと思ってみたり。

ですがまぁ、今回は特に企画もなく普通どおりに参ります。
普通?

では、本編終了後のおまけ。
お付き合いいただける方は、以下からどうぞ。


 「来ちゃった♪」



 after story of



 「クロノ先生」
 「ん?高町か。
  どうした?」
 「フェイトちゃん、クロノ先生の実家にいるんですか?」
 「あぁ、聞いたのか。
  うちに養子に入ったこと」
 「はい」
 「だが、フェイトはうちにはいない。
  …母さんは来て欲しいようだがな。
  大学が遠いからという言い訳で、一人暮らしをしている」
 「言い訳…?」
 「家からでも、通おうと思えば通える距離だからな。
  でも、一人の時間が長かったから…それから離れ辛いのかもしれない」
 「長かったって…フェイトちゃんに、何があったんですか?」
 「聞いていないのか?フェイトから」
 「はい」
 「そうか…フェイトが言っていないのなら、今は言わないでおこう。
  しかし驚いたな。
  高町には伝えたと思ったのだが」
 「何となく、辛そうにみえたから…聞いてません」
 「そうか…。
  色々あったからな…。
  それでもここまで来たのは、高町、お前のおかげだろう」
 「私の?」
 「フェイトからお前の名前は聞いてたからな。
  クラス担任になった時、例の高町ってこがいたぞ、と伝えたら大変なことになった」
 「大変って」
 「もう、お前のことを根掘り葉掘り。
  ただの担任が分かる範囲なんて限りがあると言っても、なかなか納得してくれなくて。
  別れた幼なじみを心配するというよりも、単身赴任中の夫が妻のことを気に掛けてるような感じだったな。
  新婚か?とからかったら、すごい勢いで否定されたが」
 「あはは…」
 「…会いに、行くのか?」
 「はい」
 「そうか…。
  じゃあ、フェイトに伝えてくれないか。
  母さんが会いたがってると」
 「はい、分かりました」
 「一人というのは、何にも縛られないからな。
  それは楽かもしれない。
  誰かと、何かと関係性を持つということはつまり、拘束されるということで、縛られないことに慣れた身には、窮屈なことかもしれないが…」
 「…フェイトちゃんが一人でいるのは多分、そういう理由じゃないと思います」
 「あぁ、分かってる。
  あいつは自由と放縦をはき違えたりするようなヤツじゃない。
  兄として、教師として、そんな風に気を張っていたら少し説教癖がついたかな?」
 そう苦笑したクロノ先生は、ちょっと待ってろと言って白い紙に何やらメモを始めた。



 「駅が、あっちだったから…」
 手にしたメモを、くるりと回す。
 クロノ先生の字がひっくり返って、つられて首をかしげた。
 「この道で…あってるよね?」
 ごく大雑把に記された地図に勘を混ぜて。
 それもここいらが限界だろうか。
 住所を見る限りこの近くであることには間違いない。
 「後は…名前で探すしかないかな」
 隅に書かれたアパートの特徴とその名前を呟いて、頭に入れる。
 「三階建ての…名前が…」
 視界の右側から、ぐるっと眺めて…。
 「あった」
 ちょうど正面に、それは鎮座していた。




 チャイムを鳴らす。
 クロノ先生が把握している限りでは、少なくともこの時間にアルバイトは入っていない。
 ドアの向こう、コトリと音がした。
 ギ…と、少し軋んだ音を立ててドアが開く。
 「来ちゃった」
 「なのは、どうし…」
 小首を傾げた私に、ラフな格好のフェイトちゃんが目を点にする。
 「会いたくなったから。て言うのは、ダメ?」
 「…ダメじゃ、ないよ」
 「上がってもいいかな」
 「うん」
 「お邪魔します」
 「いらっしゃい、なのは」
 フェイトちゃんの後に続いて、短い廊下を歩く。
 「似てるね」
 通されたリビングの、小さなクッションの上に腰をおろして、そう告げた。
 「似てる?何に?」
 「実習の時に、フェイトちゃんが住んでた部屋」
 「あぁ…同じ系列の建物だからね」
 「あの部屋にずっと住んでるのかと思ったよ」
 「あの期間だけ、借りたんだ。
  流石にここからは通えないから」
 「なんなら、家に泊まってもよかったのに。
  フェイトちゃんなら、お母さんたちも喜んだと思うよ?」
 私の提案に、フェイトちゃんは小さく表情を歪めた。
 「…無理、だよ」
 「なんで?」
 「…軽蔑、しない?」
 「もちろん!」
 強く答えた私に、フェイトちゃんは大きく息をして。
 「だって、なのはが一つ屋根の下なんだよ!?
  学校で見かけるだけで、諦めようとした決意が揺らぎそうだったのに!
  帰ってもなのはがいたら、諦められなくなるどころか、自制心の限界に挑まなくちゃいけないじゃない!」
 一息で、そう告げた。
 「じ、自制心?」
 「なのはを押し倒さないように」
 「フェイトちゃん…」
 「なのに、なのはったら私の部屋にまで来ちゃうし。
  おまけに、無理矢理キスしてくるし」
 なのはが、悪い。
 確認するように、フェイトちゃんはそう言った。
 「え、えと…」
 そう断言されては、私に否定のしようがない。
 フェイトちゃんの部屋に押し掛けたのも、押し倒してキスしたのも事実な訳だし。
 …あれ?
 「フェイトちゃん」
 「ん?んぅ!?」
 フェイトちゃんの頭をがっちりと押さえて、唇を奪う。
 前回の私はそこまでだったけど、でも、今回は。
 そのまま、フェイトちゃんの口内に侵入を果たした。
 遮断した視覚の代わりに、触覚と聴覚を研ぎすます。
 前にフェイトちゃんにされたことを思い出しつつ、歯茎の裏をなぞって、舌を絡めとって。
 肺が悲鳴を上げるまで、フェイトちゃんを堪能した。

 「はぁ、はぁ、はぁ…」
 覚悟して臨んだ私ですら息苦しくなったのだから、フェイトちゃんのそれは相当だったに違いない。
 「な、の、は…」
 肩で息をしながら、恨めしげに見つめた瞳に。
 「…なった?」
 「な、にに…」
 「また、なった?」
 「…?」
 「…また、なのはを押し倒したくなった?」
 私の問いに、大きく上下していたフェイトちゃんの肩が止まって。
 しばらくの後、大きく息を吐いて。
 「そんなの、最初からなってる」
 強く、抱きしめられた。



 気配、に。
 意識が覚醒した。
 「ん…」
 「あ、なのは。おはよう」
 声の方に目を向けると、半身を起し気味にして私を見つめるフェイトちゃんがいた。
 「おはよう…いつから起きてたの?」
 「いつからかな…多分、ちょっと前だよ」
 「起しちゃった?」
 「うぅん、勝手に目が覚めただけ。
  あぁ…でも、なのはのせいかも」
 「あ、ごめん…」
 「謝るようなことじゃなくてね。
  なのはの、気配で目が覚めたから。
  だから、すごく嬉しくて」
 「嬉しい?」
 「うん…アラームとかじゃなくて、大切な人がそばにいてくれる気配で目が覚めるなんて、すごく、素敵だと思わない?」
 「思う…かも」
 「でしょ?」
 キュ…と、抱き寄せられた。
 「クロノ先生がね」
 「ん?」
 布団とフェイトちゃんの温もりに包まれて、ふと、思い出した。
 「お母さんが会いたがってるって伝えてくれって」
 「ん…分かった。
  今度の週末にでも、行くよ」
 「それと、ね」
 「ん?」
 「関係性は、拘束だって」
 「はは…クロノらしい」
 「ねぇ、フェイトちゃん…私も、フェイトちゃんを拘束してる?」
 「そうだね…なのはが来たから、予定してたレポートは全く進まなかったし、読もうと思ってた本も読めなかった」
 「…迷惑?」
 「レポートを書こうとするならば、迷惑かもね」
 「…ごめんなさい」
 「でも、私個人としては嬉しいな」
 「え…?」
 「予定通りいかないことも、自分のペースが狂わされることも、なのはがいてくれる所為だったらそれは、私にとっては何よりも嬉しいことなんだ」
 「フェイトちゃん…」
 「だから、もっと私を縛り付けてもいいんだよ?
  その代わり、私にもなのはを拘束させて」
 「…うん」
 そう返すと、フェイトちゃんの腕が力を増して。
 物理的にも、私を拘束した。


 想いの行方も体の置き場所も
 何もかもを拘束されて
 フェイトちゃんに閉じ込められてしまいたい…なんて
 そんなことを思ったって伝えたら、あなたはどうなるのかな。
 どうするのかな。
 言ってみようかとも思ったけれど、私を閉じ込めたあなたがすごく、幸せそうだったから
 だから、今は言わないことにした。
 またあとで。
 もう一回寝て、起きたら、言うよ。
 大好きだよって言葉と一緒に、あなたに言うよ。
 そうしたらまた、私を抱きしめてね。
 お願いだよ、フェイトちゃん。
コメント
この記事へのコメント
 すいません、鼻血噴いていいですか?(マテ
 だ、だって、とても、とってもストロベリー内容で鼻血が出そうになるんですもーん!!!!!(魂の咆哮
 はぁはぁ……ご、ごめんなさい。暴走しました。
 で、でも、それだけいい内容でしたということですので。
 さて、暴走しすぎているので今回はこの辺でお暇します。
 それでは、これからも頑張ってください。応援しています。では、また。
2008/11/30 (日) 15:30:21 | URL | 魔ぎゅなむ #-[ 編集]
Re: タイトルなし
あはは、はい、コットンをどうぞw
なんて。
今回の話はあれですね、冒頭の一言に集約されますね。
おかげで書いてる方もストロベリーにパニクってたわけですが!
まぁ、一番暴走してたのはきっと、書いてた私ですけどね!
読み返そうとして頭が沸騰しましたよ!
何書いてんだこんちくしょー!
はぁはぁはぁ…
こ、コメント、どうもありがとうございました。
ちょっと頭冷やしてこよう。
2008/12/15 (月) 02:42:38 | URL | フェルゼ #-[ 編集]
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