Empty Dumpty
ヒトもすなるぶろぐといふものを、私もしてみむとてするなり。 徒然なるままに文章を書いてみるつもりです。
Moonlit Promises IX
二十四時間
タタカエますか?

こんばんは
フェルゼです。

いい夫婦の日!
いいふーふのひだったんですね!
すっかり忘れてましたよ。
準備してないよ、準備してないよ…。

…あのままでも十分夫婦かな。

んでは、続きとなります。
お付き合いいただける方は、以下からどうぞ。





 「明日で実習も終わり、か…」
 勉強の息抜きに…と、ベッドに仰向けに倒れ込んで、ふとその事実に気がついた。
 いや、それ自体はわかっていた。
 あの日から、毎日数えていたから。
 でも、言葉にするとそれは改めて意味をもって、私に妙な焦りを生じさせる。
 …今更。
 今更、何ができるというのだろう。
 フェイトちゃんのおかげで実習生の人たちとは結構仲が良くなれたし、勉強のコツ、みたいなものも色々教えてもらった。
 そして、フェイトちゃんとは…その…恋人、にも、なれたわけだし。
 そう思いつつも感じるのは、どこか不快な断続感。
 何かが断ち切れたまま、歪に繋がっている。
 何が…?
 …
 ……!?
 ゆるゆると思考の海に沈もうとしていた私を引き戻したのは、携帯電話の自己主張。
 誰だろう…?
 ディスプレイに視線を落して、私は慌てて通話ボタンを押した。
 「フェイトちゃん?」
 慌てたままの私の声に、クスリと笑った音が聞こえてくる。
 そして、それから。
 『窓の外、見て』
 …?
 窓を開けて、視界に飛び込んだもの。
 それは、家の前に立つ、フェイトちゃんの姿。
 私が見ていることを確認して、フェイトちゃんが手を伸ばした。
 『いこ、なのは』
 それだけでわかる。
 行先は…一つしかない。


 星の煌めく丘は、あの頃と何も変わってはいない。
 手を繋いだまま、それを見上げて。
 思い出すのは、あの、途切れた、夜。
 …そう、私たちはあの時、一度途切れたのだ。 
 ただ、先の見えない約束だけを残して、別れて。
 それに縋ろうとしていた私と、断ち切ろうとしたフェイトちゃんと。
 生じた微妙な齟齬を、繋がった夜に私たちは、曖昧に、埋めた。
 解消しなければならない。
 繋ぎ直さなければならない。
 …そう、再び、私たちを。
 「フェイトちゃん…」
 手を引いた私を見下ろして、小さく頷いたフェイトちゃん。
 「なのは。私たちを、また、始めよう」
 「うん…」
 「なのは」
 そう言うと、フェイトちゃんは真剣な顔で私に振り向いた。
 「なのはが、好きだよ」
 「私も。
  私も、フェイトちゃんが好き」

 誰もいない丘の上で。
 月明かりと星の煌きの下。
 フェイトちゃんと、二人きり。
 少しだけ踵を上げた私を抱きしめて、フェイトちゃんはそっと。
 私の頬に唇を落とした。
 それはあの夜の続き。
 そして。
 唇に降るそれは、これからの、私たちのため。 

 

 実習期間が終わってしばらく。
 「そういえば、結局フェイト先生とクロノ先生って付き合ってたのかな?」
 「んー。それはないよ」
 「なんで?」
 「恋人が、いるから」
 「フェイト先生に?」
 「うん」
 「え!?誰?もしかして、私たちの知ってる人?」
 「というか、どうしてなのはちゃんがそれを知ってるの?」
 「さぁ?どうしてかな?」
 曖昧に濁して、私は窓の外に目を向けた。
 少し距離はあるけど、でも。
 この空の下、彼女がいてくれるから。
 私のことを、想ってくれているから。
 それならば。

 「こんな日々も、悪くないよね」

 「何よ急に」
 「『つまんない』じゃないんだ」
 訝しがる二人に、キシシと笑って。
 想いを馳せる。


 …うん。
 今度の連休は、フェイトちゃんに会いに行こう。
 愛しい愛しい、私の恋人に。







 後書き
 世界は続く、続く
 けれどもひとまず、私という媒体を通してお見せするのはここまでとさせていただきましょう。
 願わくは、お二人の日々が皆様の中にも紡がれていきますように。
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