Empty Dumpty
ヒトもすなるぶろぐといふものを、私もしてみむとてするなり。 徒然なるままに文章を書いてみるつもりです。
Moonlit Promises V
―――故あって。
他の方のところに赴いても、足跡が残らないような設定にしてあります。
なってますよね?

こんばんは
フェルゼです。

そんなわけで、私の行動記録は表向きないわけですが、
訪問してくださった方々のお名前を拝見するのは、秘かな楽しみの一つだったりしますw
なんだか、一方的な流れを作ってしまっている…。
うぅむ…。

む。

さて、今回更新も前回の続きとなります。
お付き合いいただける方は、以下からどうぞ。


 それから数日が過ぎ。
 「テスタロッサ先生、おはようございます」
 「おはよう、バニングスさん。月村さん」
 廊下の向こう側で聞きなれた声がして、やがてアリサちゃんとすずかちゃんの姿が視界に入った。
 「おはよう、なのは」
 「なのはちゃん、おはよう」
 「おはよう、二人とも」
 軽く挨拶を交わし教室へ向かう。
 それはいつも通りの時間になるはずだった。
 アリサちゃんの一言までは。
 「テスタロッサ先生ってさ、クロノ先生と親しいのかしら」
 足が止まる。
 すずかちゃんも同じように足を止め、アリサちゃんを見ていた。
 「どうして?」
 「いや、なんかね。たまに職員室や廊下で二人を見かけるのよ」
 「教科担任と実習生だから普通じゃない?」
 「それが、なんだか妙に親しげで」
 「そう?」
 「最初に自己紹介した時も、一瞬クロノ先生と目配せしていたのよ」
 「あ、そういえば。今思えば、何か意味ありげだったよね」
 「クロノ先生、付き合ってる人がいるって言ってなかったっけ」
 「もしかして、テスタロッサ先生?」
 「…聞きに行ってみる?」 
 常日頃の私たちは、そういう類の話は結構好きな方で。
 積極的ではないにしろ、私も首を突っ込んだりはするからその申し出を断る理由なんてないのだけれど。
 でも、今回は。
 「止めようよ」
 私は、イヤだった。
 「どうして?」
 「…何となく」
 「理由になってない。さ、行くわよ。実習生の控室」
 強固に抵抗するだけの気力もなく。
 私はカバンを持ったまま、彼女がいるであろう部屋へと引っ張られていった。
 
 「あ。クロノ先生だ」
 控室に入っていくクロノ先生の姿が見えて、私たちは足を止めた。
 「打ち合わせか、急な連絡事項かしらね」 
 「それなら、テスタロッサ先生もいるのかな」
 「ちょっと待って、すずか」
 ノックをしようとするすずかちゃんを引きとめ、アリサちゃんは小さく笑った。
 「もしも他の実習生がいないとしたら、この中は二人きり。確かめるチャンスよ」
 しゃがんで、薄く戸を開ける。
 覗きこんで、そして、アリサちゃんが手招きをした。
 "ほんとに二人きりだったわ。何か話してるみたい"
 再び顔を近づけるアリサちゃんと便乗するすずかちゃん。
 立ち尽くす私を二人が手招きして、しぶしぶ後に続いた。

 「…というわけだから、このプリントを実習生の間で回しておいてくれ」
 「はい、わかりました」
 "事務の話みたいだね"
 "なんだ"
 アリサちゃんのため息が聞こえ、私が内心安堵の息をついたその時。
 「それで、クロノ…あ、ハラオウン先生」
 「おいおい、ここは学校だぞ。しっかりしろよ」
 「ごめんなさい…」
 彼女の一瞬の油断で生じた綻び。
 それにアリサちゃんは小さくガッツポーズをし、すずかちゃんが苦笑する。
 そして、私は…。


コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
copyright © 2005 Empty Dumpty all rights reserved.
Powered by FC2ブログ.