Empty Dumpty
ヒトもすなるぶろぐといふものを、私もしてみむとてするなり。 徒然なるままに文章を書いてみるつもりです。
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
おかえり
 はらり、ひらり
 世界の端に手をかけたままで。

 こんばんは、フェルゼです。

 始まりましたね、なのはvivid。
 始まっちゃいましたね。
 ……まぁ、当方は諸般ありましてまだ視聴できていないわけなんですけれども。
 その鬱憤を晴らすべく、久しぶりに脳内なのフェイに登場願った訳なんですけれども。
 うぅむ……やっぱりなのフェイの安定っぷりは異常。

 というわけで、本日更新はカテゴリリリカル。
 組合せはなのはさんとフェイトさん。
 お付き合いいただける方は、以下からどうぞ。


 「……ただいま」
 キィ、という小さな音に続いて、控えめな声が届いた。
 なのはは読んでいた本から顔を上げ、声のした方を見る。
 まだ姿は見えない。
 だが、足音は近づいている。
 ソファから立ち上がり、なのはは、その戸が開くのを待った。

 「おかえり、フェイトちゃん」

 部屋の明かりに目を細めたフェイトへ、なのはが柔らかく微笑んで告げた。
 そんななのはの姿を目にして、フェイトの表情もフッと緩む。
 「久しぶりだね、なのは」
 「うん、フェイトちゃん。
  久しぶり」
 「元気だった?」
 尋ねたフェイトの、荷物で大きく膨らんだ鞄をひょいと奪って、なのはは笑ってみせた。
 「私は、ほら、この通り。
  フェイトちゃんは?」
 「私も、ほら」
 フェイトはそう言うと、なのはの腰に腕を回して抱き寄せ、抱え上げた。
 「なのはが軽くなったかな?」
 「残念、体重は変わっていません」
 おどけたフェイトに、なのはも軽く笑って返す。
 「ヴィヴィオも、元気?」
 「うん、元気してるよ」
 「そっか、よかった。
  ……もう寝ちゃったよね?」
 「うん、フェイトちゃんが帰ってくるって聞いて、起きてるって言ってたんだけどね。
  少し眠そうにし始めたから、寝かしつけちゃった」
 「うん、ありがとう。
  遅くなるから寝てていいよって、ちゃんと言っておけばよかったかな。
  なのはも、寝ててくれてもよかったのに」
 「フェイトちゃんは、なのはからのおかえり、欲しくなかったの?」
 「……とっても欲しかったです」
 「よろしい」
 くすくすと、二人で笑い合う。

 「明日の朝早めに帰るって選択肢もあったんだけどね。
  頑張れば今夜中に着けるって分かったから、なのはに我侭言っちゃった」
 「我侭なんかじゃ、ないよ。
  一時間でも、一分でも、一秒でも、早く、フェイトちゃんが帰ってきてくれたら、私、とっても嬉しいよ」
 「……ありがとう、なのは。
  しばらくは、うん、今回みたいな長期の出張はないはずだから、ちゃんと毎日、帰ってくるよ」
 「うん、待ってる。
  私が遅くなった日は、フェイトちゃん待っててね」
 「もちろん。 
  待ってるよ、なのは」
 「へへっ、フェイトちゃんに待っててもらうの、なんだか久しぶりかも」
 「そう、だね。
  最近はあまりなかったかな。
  ちょっと新鮮な気持ち」
 「すぐに慣れるよ。
  それで、飽きちゃったり?」
 フェイトを覗き込むように、なのはがイタズラな笑みを浮かべた。
 「飽きる?
  何に?」
 「なのはに」
 くたりと小首を傾げたなのはは、その答えを知っている。
 その答えを知っていて、フェイトに言ってほしいと思っている。
 そしてフェイトは、そんななのはを知っている。
 だから。
 「なのは、それはね、『飽きた』じゃなくて『馴染んだ』って言うんだよ」
 そうして、なのはをゆるく抱き寄せて、頬擦りした。
 「こんな風に、ね」
 耳元で囁かれる湿度を含んだ声。
 肌に触れる温度。
 その感触。
 フェイトが出かける前の週末の夜のことが、一瞬にしてなのはの頭によみがえった。
 その口内の熱さ、指の形、そんなものまで思い出してしまって。
 自分の体に馴染んだそれらを、頭よりも鮮明に体が思い出してしまって。
 「……なのはの体温、上がっちゃった?」
 表情の見えないフェイトが、くすくすと笑って伝えてくる。
 「……フェイトちゃんの、えっち」
 自分で溢した言葉さえ熱くて、なのはの体温が上がる。
 「えっちなのはどっちかって言うと、そういう想像をしちゃったなのはじゃないのかな」
 「ちがうもん」
 もう一度小さく笑って、フェイトが言った。
 「ちょっと熱いなら、なのは。
  寝る前にもう一回お風呂入ったほうがいいんじゃないのかな?」
 「……それは、フェイトちゃんと一緒にってこと?」
 「お嬢様のご所望であれば喜んで」
 「ヴィヴィオ、寝てるからね?」
 「分かってるよ。
  ただ、なのはと一緒にお風呂に入りたいだけだから」

 いいでしょ、と微笑まれてしまえば、なのははもう断る言葉を持たない。
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
copyright © 2005 Empty Dumpty all rights reserved.
Powered by FC2ブログ.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。