Empty Dumpty
ヒトもすなるぶろぐといふものを、私もしてみむとてするなり。 徒然なるままに文章を書いてみるつもりです。
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Syrup
すり抜けた危機と
抜け落ちた期待の狭間で。

こんばんは
フェルゼです。

まさか一か月近くあいてしまうとは思いませんでした。
しかし、ゆゆ式はよかったですねえ。
ししょうに妄想の産物を話したところ、フィルターかかってるなと言われました。
おかしいなぁ。

さて、今回更新はカテゴリストライクW。
まだ懲りてません。
お付き合いいただける方は、以下からどうぞ。


 「サーニャ」
 エイラの甘い声に、ねだるように抱き着く。
 ――ねぇエイラ、もっと。
 「サー、ニャ」
 私の耳元。
 囁きかけるエイラの声。
 さっきよりもっと、甘い。
 でも。
 「……もっと」
 足りないわ、エイラ。
 「サーニャは、欲張りだナ」
 おどける声に、笑いが滲んでいる。
 「知らなかった?」
 友達ができても、両親と再会しても、いとしい人とまた飛ぶ日々が来ても。
 私は、満足していないのよ?
 「知らないって、思ったのか?」
 質問に質問で返すのはずるいわ、エイラ。
 「思わないわ……」
 だからエイラ、もっと。
 言葉の代わりに頬をすり寄せる。
 仔猫のように。
 「こら、サーニャ」
 エイラが私の頬をおさえる。
 私とエイラは正面から見つめあう。
 「そんなことしたら、出来ないじゃないか」
 頬をおさえるエイラの指が一本、私の唇を撫でてくる。
 違うわエイラ、そうじゃないの。
 うっすらと口を開ける。
 再び唇を撫でに来た指を、舌でもって口内に迎え入れた。
 「あっ、こら、サーニャ」
 言葉だけは咎めながら、エイラはその指を私の口から出そうとはしない。
 「ん……」
 細い指。
 白くて、長くて、きれいな形。
 私の大好きな指。
 私を愛してくれる、指。
 エイラの、指。
 すこし、しょっぱい。
 夢中になってなめていると、ぬるり。
 エイラが指を抜いていった。
 私の唾液が少し、糸を引いて唇がぬれる。
 「サーニャ、すごく、エッチな顔、してる」
 「だって、エイラと二人きりだから」
 「そうだな……二人きりだ。
  それなら、私だけのサーニャを見せて」
 「さっきからずっと、エイラしか知らない私だわ」
 私の言葉にエイラは嬉しそうに笑って、少し首を傾けた。
 そうして、私に顔を寄せる。
 私も少し首を傾けて、目を閉じた。
 あまい。
 あまい。
 エイラのくちびる。
 きっと本当は、甘くなんてない。
 頭が間違えているだけ。
 だって、こんなに甘いなんて、ありえないもの。
 エイラの舌が私の唇を撫でる。
 私はもう一度、エイラを迎え入れる。
 指よりも熱くて柔らかいそれ。
 エイラの舌は、ひどく甘い。
 あまくて、あまくて。
 体中に、甘さが広がってしまう。
 甘すぎて、頭が溶けてしまう。
 私の間違った頭は、いつもの通りエイラに溶かされて、私は思考を放棄する。
 あとはもう、ただただエイラに甘えればいい。
 甘いエイラを感じればいい。
 考える必要なんてない。
 熱いエイラの舌を。
 腰を撫でるエイラの手を。
 絡まるエイラの足を。
 あぁ、それにしても。
 「甘いわ、エイラ……」
 「甘すぎるのは、イヤ?」
 ――知ってるくせに。
 微笑んで、頬を上気させて尋ねるこの人に。
 私は、何度目かしれない言葉を返すのだ。

 「もっとよ。
  足りないわ、エイラ……」
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