Empty Dumpty
ヒトもすなるぶろぐといふものを、私もしてみむとてするなり。 徒然なるままに文章を書いてみるつもりです。
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The Garden of Omake
優しすぎる空気は
鋭利な刃にも似て。

こんばんは
フェルゼです。

平日はおろか、週末もワタワタと過ごしているうちに、
結構な更新空白期間ができてしまうようになっていました。
びっくりですよ。
そら冷蔵庫の中身の賞味期限も切れるっちゅーねん。

さて、今回更新もカテゴリリリカル。
前回で幕を引かせていただいたもの――のおまけです。
ユーノさんと(唐突に出てきた)クロノさんとのあのやり取りはどうしても書きたかったのですが、
読み返したら、あそこで終わるのはないんじゃね?
っという気分に。
登場されるのは、もうなのはさんとフェイトさんだけです。
お付き合いいただける方は、以下からどうぞ。


 「申し訳ありません、お嬢様」
 二頭に乗って走りだしてからしばらく、無言のままだったフェイトが口を開いた。
 「我ながら、無茶苦茶なタイミングで勝手なことをしてしまいました。
  お嬢さまにも、ユーノ様にも御当主様にも、皆様にご迷惑を掛けてしまいました……」
 「んー、と、ね。
  ユーノ君は、分かってくれると思う。
  会場でもああ言ってくれたし、小さいころからずっと一緒だったんだもん。
  納得してなかったのは、私だけじゃないみたいだったし。
  お父さんは、大丈夫じゃないかな。
  私が家を出ていく時にね、こう言ってたんだ。
  『自分が幸せになれると思うこと、全てをしなさい。
   私たちに迷惑がかかるとかなら、考えなくてもいい。
   それくらいならどうにでもなる。
   だから、なのはが幸せに生きていけると思うことを、全力でやりなさい』
  って。
  さっきフェイトちゃんが迎えに来てくれた時、お父さん達、笑ってたよ。
  だから、これで良かったんだよ」
 「そう、でしょうか。
  そうだと、よろしいのですが」
 「それとね」
 「はい?」
 「私に言うことは、迷惑掛けてごめんなさい、なの?」
 今までフェイトの斜め後ろにいたなのはが、フェイトの真横に付けた。
 ジッとフェイトの目を見つめるなのはは、どう見たって拗ねていた。
 「えーっと」
 「んー?」
 「お嬢さまをお迎えに参りますのが遅れまして、申しわけありませんでした」
 「ん。
  なのは」
 「はい?」
 「お嬢さま、じゃないでしょ?」
 「え、でも」
 「自分から高町の家を捨てさせておいて、まだお嬢さまって呼ぶ気なのかな?」
 「うぁ」
 「ほら、けじめだよ、フェイトちゃん」
 「んー。
  なのは、迎えに来るのが遅れて、ごめん」
 「よろしい」
 なのはが笑った。
 だからフェイトは、これで良かったんだと思った。
 「ねぇ、フェイトちゃん」
 「なに、なのは」
 「どこに向かってるの?」
 「なのはは、ここを知ってるかな」
 フェイトが告げた地名に、なのはは小首を傾げた。
 「うん。
  そう言えば、その方向だけど、どうして?」
 「私ね、なのはの執事じゃなくなっちゃったけど、他の仕事が出来たんだ」
 「それが、そこと関係あるの?」
 「うん、そこのね、領主。
  っていっても、多分代行みたいなものだと思うけど」
 「……お父さんが?」
 「うん。
  私たちは、まだ守ってもらってる」
 「そっか」
 「まだ守られてばかりの頼りない私だけど、なのは」
 「うん?」
 「いつか、なのはを一人でも守れるようになるから。
  強くなるから。
  だから、ずっと私といてくれますか?」
 「い、今それを急に言うのは卑怯じゃないかな!?」
 「卑怯なんかじゃないよ。
  大事なことなんだ」
 「うぅー」
 「どうかな、なのは。
  私と生きてくれる?」
 「私の答え、フェイトちゃん絶対知ってるでしょ!」
 「こうであればいいなって期待はしてるよ。
  でも、なのはの言葉で聞きたいんだ」
 「フェイトちゃん、贅沢」
 「知らなかった?
  だからなのはを連れだすなんてこともやっちゃったんだけど」
 「……たい」
 「え?
  うまく聞こえなかった」
 「フェイトちゃんと一緒にいたい!
  決まってるでしょ!」
 「――ありがとう、なのは!
  これから、大変なことばかりだと思うけど、よろしくね」
 「私だって、フェイトちゃんに一杯迷惑かけちゃうと思うけど、よろしく」
 「うん……!
  急ごう、なのは!
  今日中に食料の買い出しと、部屋の掃除くらいは済ませておかないと!」
 「私の服、どうするの!?」
 「少しなら持ってきたよ!
  落ち着いたら、また買いに行こう!」
 「うん!
  フェイトちゃん、私、すごい楽しみ!」
 「私だって、すっごい楽しみだよ!
  なのはとの新しい生活!」
 「私の方が楽しみだもん!」
 「私の方だよ!」
 駆け抜けていく二頭の蹄の音と二人の笑い声が、森に消えていく。
 けれどもなのはとフェイトの二人には、いつまでも聞こえている気がしていた。
 互いが笑いながら過ごしていける日々が、ずっと、ずっと。
 きっとここから、続いていく。
 
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