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ヒトもすなるぶろぐといふものを、私もしてみむとてするなり。 徒然なるままに文章を書いてみるつもりです。
食の宴
一人であがこうとして、どうやら一人でない事にようやく気が付いたフェルゼです。
こんばんは。

コメントにて、お褒めの言葉や延長希望の言葉をいくつかいただきました。
本当に、ありがとうございます。
なんとか、少なくともあと一つ二つは書き上げようと思いますので、よろしくお願いします。

と言うことで、今回更新もUsSです。
つまり、組み合わせは
「なのはさんxフェイトさん←ヴィヴィオさん」
となります。
構わないという方は以下からどうぞw
 それはあるディナータイム。
 珍しく三人そろって夕食が取れた日のこと。



 食の宴 -the Party of Bait-



 六課の食堂でヴィヴィオをはさんでフェイトちゃんと席に着く。
 や、そりゃね、本音を言えばフェイトちゃんの隣に座りたいのだけれど。
 むしろ、フェイトちゃんの膝の上に座りたいのだけれど。
 いっそフェイトちゃんを食べたいのだけれど。
 ここが公共の場であり、かつヴィヴィオは私たちの娘である以上、こういう位置取りになるのはまぁ、仕方ないかな、と。
 うん、私ってば大人。
 自らの成長具合に満足しつつパンをちぎる。
 と、同じようにパンをスープに付けていたフェイトちゃんがヴィヴィオのトレイに視線を向けた。
 「あれ?ヴィヴィオ。ミルクは持ってこなかったの?」
 パンにはミルク。
 これは私たちの暗黙の了解である。
 もちろん、それによる何かを期待しているわけではない。
 ないったらない。
 あれはガセに違いない。
 「あ…忘れた…」
 私とフェイトちゃんのトレイにはもちろんミルクの入ったグラス。
 ヴィヴィオのにはそれがなく、どうやら忘れたらしい。
 「んしょ…」
 席を立って取りに行こうとするヴィヴィオを、しかしフェイトちゃんは押しとどめた。
 「いいよ、ヴィヴィオ。取ってきてあげるから」
 あー、また。
 「だめだよ、フェイトママ。忘れたのはヴィヴィオなんだから、自分で取りに行かせないと」
 「でも、なのはママ。サーバーの位置が高くて、ヴィヴィオ一人だと危なっかしいから」
 ね、と言っておねがいの姿勢をとるフェイトちゃんにはまぁ、逆らえないので。
 「今回だけだよ。ね、ヴィヴィオ」
 「うん…ありがとう…パパ」
 あ、そうだ。パパだった。
 ヴィヴィオの「パパ」に照れくさそうな笑みを浮かべたフェイトちゃんは、
 「じゃ、持ってくるね」
 と立って行った。
 すっかり親子だなぁ…などと和んでいると視界の隅でヴィヴィオが動いた。
 油断なく周囲に視線を配り、何かを確認している。
 「ヴィ…」
 ヴィヴィオ、どうしたの。と声をかけようとした私の目の前で、ヴィヴィオは…いや、あの小娘は…。
 フェイトちゃんが口を付けたスープスプーンと、自分が使っていたそれを素早く取り替えた。
 さては誰も見ていないことを確認してたのか!
 くっ…油断した!
 とりあえず元に戻さねば!と腰を上げかけたそのタイミングで。
 「ただいま、なのは。ヴィヴィオ」
 フェイトちゃん…。
 そのタイミングは卑怯だとおも…ってまさか!
 狙ったのか小娘!
 見降ろした私と視線があったヴィヴィオは、一瞬だけ顔の下半分を歪めて笑った。
 くおぉぉぉぉ!
 私がやり場のない憤りに身を焦がしているとは露ほども気付いていないフェイトちゃん。
 「なのは、食べよう?」
 く…仕方ない。
 フェイトちゃんにヴィヴィオの行為を伝えるのは危険だ。
 優しい彼女のことだ、きっと何らかの行動を起こすに違いない。
 そしてそれは私の望まないものに違いないのだ。
 「…うん。いただきます」
 食事再開。
 パンをちぎってスープに付ける。
 …なんだか味気ない。
 …小娘。
 隣を見ると、
 「…ほぅ…」
 至高の一品を味わうかのごとくスープを飲むヴィヴィオ。
 「おいしい?ヴィヴィオ」
 笑顔で問いかけたフェイトちゃんに
 「うん!おいしい!」
 と満面の笑み。 
 あぁ、そうだろう。
 そりゃそうだろう。
 そのスプーンでなら、私は水道水にだって最大級の賛辞を与えるに違いない。
 「そう。よかった」
 微笑んで同じようにスープに口を付けるフェイトちゃん。
 あぁ…そのスプーンは…。
 世界の終わりのような気分でそれを見つめる私と、頬を染めて見つめるヴィヴィオ。
 「おいしい?パパ」
 「うん、おいしいよ」
 頬を染めて、嬉しそうに笑って、そして、ヴィヴィオは視線をこちらに向けて勝ち誇ったような笑みを浮かべた。
 こ…小娘ぇぇぇぇ!
 堪忍袋の緒が、何本かまとめてブレイカーされた。
 いいだろう。
 そっちがその気ならこっちはこの気だ。

 「ねぇ、フェイトちゃん」
 「ん?どうしたのなのは」
 「なんだかスープの味がいつもと違うみたいなんだけど」
 「え…そうかな。私はそうは思わないけど」
 「ん…じゃあ、私のだけかなぁ…」
 「ちょっと!それじゃあ換えてもらわないと!」
 「あ、その前に確かめさせて」
 席を立ち、フェイトちゃんの斜め後ろへ。
 「フェイトちゃんのもおんなじ味なら、私の気のせいだし」
 「あ…うん。そうだね」
 “つい先程”フェイトちゃんが使ったスプーンで“フェイトちゃんが飲んだ”スープを口に含む。
 小娘に目を向ける。
 一転、つまらなそうな顔をしていた。
 ふふん。
 勝ち誇った私は、最後の詰めに入ることにした。
 「どう?なのは」
 「んー」
 口に含んだままで、首をかしげる。
 “ね、フェイトちゃん”
 こんな時の念話。
 いや、こんな時に使わなくてなんの念話だ。
 “どうしたのなのは?”
 “やっぱり、いつもより甘い気がするんだけど…フェイトちゃんも味見してくれない?”
 “なのは…?”
 “ね、フェイトちゃん…”
 “なの…!”
 念話が途絶える。
 代わりに届いたのは混乱の感情。
 まぁ、仕方ない。
 直に口にスープを流し込んでいるのだから。
 私の口から。
 混乱しながらもギュッと目をつむって一生懸命スープを飲みこもうとするフェイトちゃんを見つめて。
 それから、小娘を見る。
 スプーンをもつ手が震えていた。
 ふふん
 全てを流し込み、止めとばかりにフェイトちゃんの口の周りに少し零れてしまったスープを舐めとる。
 「ふふっ…おいし」
 「も、もう…なのは!」
 TPOを完全に無視した私の一撃にフェイトちゃんが頬を染める。
 「でも、甘かったでしょ?」
 「そ、それはなのはが!」
 「パパ、ママ、ご飯―」
 締めに入ろうとしたところでしっかり割り込んでくるヴィヴィオ。
 まぁ、いいだろう。
 今回はこれで満足だ。
 “先ほど私が使った”スプーンを置いて席に戻る。
 食事再開。
 ヴィヴィオがこっそりとイスをフェイトちゃんの方に近づけていたのは、まぁ、許容しておこう。



 そのころ別テーブル
 「…なんだあれ」
 「あれか?あれは六課名物のな…」
 「いや、んなことを聞いてるんじゃなくて」
 「あーあー、わかっとるわかっとる」
 「しっかり注意しておいてくれよ…あんなの見せつけられたら胸やけがしてくる」
 「しっかり注意せなかんな。食堂担当に“あの家族の席はこっちからは見えん所にしてくれ”って」
 「そっちかよ…」



-Unsung Song 4- fine




 後書き
 子供とは日々成長していくものです。
 恐ろしいですねぇ。
 何だかヴィヴィオを黒くしすぎた気がしてしょうがありません。
 そろそろヴィヴィオファンから刺されるんじゃなかろうか…。
 あ、でも、ヴィヴィオ至上主義の方々ならこんなブログはそもそも見に来られませんかね…?
コメント
この記事へのコメント
まってましたあああヽ(゜▽゜)ノ
ぼのぼのしてて最高ですね(ぇ
ヴィヴィオとなのはの行動がいい!
そして何も知らないフェイトがw

ニヤニヤしながら読ませていただきました!
2008/02/27 (水) 08:03:59 | URL | sirosumi #kFfTDLeA[ 編集]
> sirosumi 様
お待たせしました―w
ほのぼのしてますよね
何と言っても、家族の風景ですからw
ヴィヴィオさんも徐々に計算高くなってみえたようで、なのはさんも大変です。
でも、そんな計算もすべて撃ち抜くのがなのはさんなのですw

コメントありがとうございました!
ニヤケながら読ませて頂きました(気持ち悪い
2008/03/02 (日) 22:42:18 | URL | フェルゼ #-[ 編集]
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