Empty Dumpty
ヒトもすなるぶろぐといふものを、私もしてみむとてするなり。 徒然なるままに文章を書いてみるつもりです。
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The T 6
壊れていく
呼吸。

こんばんは
フェルゼです。

更新のリズムが崩れてしまいました。
理由?
うーん

さて、今回更新もカテゴリリリカル。
前回の続きです。
そろそろ、オリジナルの設定がぽつぽつと。
お付き合いいただける方は、以下からどうぞ

 「これだけか……」
 「はい。
  ハラオウン執務官に対して危害を加えうる動機を持つ人物、組織のリストになります」
 「多いと見るか、少ないと見るか……」
 「優秀であればあるほど、犯罪組織からは恨まれるものです。
  そういった点から見れば、少ないと言えるかもしれません」
 「それでも、この数か。
  もう少し絞り込めないのか?」
 「作業中ではありますが……」
 「よろしく頼む。
  こっちはこっちで作業をしてみよう。
  リストは、このまま貰ってもいいかな?」
 「あ、はい。
  では、よろしくお願いします」
 「あぁ、お互いに」
 席に戻った捜査員が再び端末に向かうのを見つつ、クロノは手元のリストに目を通した。
 聞き覚えのある犯罪者に関連した人物もいれば、現在活動中の組織もある。
 逆恨みから邪魔者の消去まで、動機は様々だ。
 確かに絞込みは危険でもある。
 「クラーク、ケルビン、ベリル、トロン……錚々たる顔ぶれだな」
 大きな組織が名を連ねている。
 調べるとなると、大きな労力が必要になるだろう。
 だが、大きいとは言っても所詮一個の犯罪組織レベル。
 暴力組織としての大きさは、管理局の比にならない。
 そんなリスクを犯してまで行うほどの動機、よほど強いと考えておいたほうがいいだろう。
 しかし、そこそこのクラスの幹部まででも十分に数は多いとはいえ、そこまでの動機を持ちうるものがいるのか。
 組織としての命だったのだろうか。
 返す返すも、現場が失われたことが悔やまれた。
 クロノ達が引き揚げた後、報告を受けて再度局からの派遣で現場の調査が行われたが、得られた報告は全てが消失している、であった。
 そして、それが最終報告となった。
 ほぼ間違いなく、術式は遺体に組み込んであったのだろう。
 高ランク魔導師が触れると発火するように仕組んであったのかもしれない。
 あわよくば、管理局の戦力を削ぐつもりだったのか。
 「――いや」
 違う。
 周囲を巻き込むつもりなら、じわじわと焼きつくすなどという手は必要ない。
 瞬時に爆破でもさせた方がよほど周囲への殺傷力は高いことは、一目瞭然だ。
 事実あの時に爆発が起きていれば、自分を含めあの場にいたほとんどの者が死傷していただろう。
 いっそ死ぬかこんな思考など出来ないほどに傷ついてしまえば――。
 クロノの口元に、自虐的な笑みが浮かんだ。
 出来もしないこと、望みもしないことを想像するのはよそう。
 傷ついたところで、いつかはこの思考に囚われることに変わりはない。
 以前ならば、任務の果ての死、何かの為の死を受け入れたかもしれない。
 けれども、今は違う。
 守りたいものが、愛すべきものがあった。
 生きていく理由があった。
 例えどうなっても、生き抜いてやろうという意思があった。
 一人の女性を思い浮かべる。
 慣れ親しんだ愛おしさがあった。
 小さな存在たちを思い浮かべる。
 自分の中にまだうまく居場所を見つけられない、それこそ爆発しそうなくらいの、愛おしさがあった。
 同じようで違う感情を抱き、それを意識することで、クロノは生にしがみつくことを決めていた。
 だからこそ、許せないものが、ある。
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