Empty Dumpty
ヒトもすなるぶろぐといふものを、私もしてみむとてするなり。 徒然なるままに文章を書いてみるつもりです。
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The T 1
苔生す日々の足もとを
その目はちゃんと、見ているかい?

こんばんは
フェルゼです。

この週末は、一風変わった日々を過ごしました。
独居のような、同居のような。
気を遣いつつも干渉しない。
たまには、いいかな。

さて、今回更新はカテゴリリリカル。
少しだけ続くつもりのお話です。
今回更新分には該当しませんが、注意書きを。
「残虐」という単語を連想されるであろう場面がございます。
登場人物の身心が傷つくことを不快に思われる方は、閲覧を避けていただくことを推奨します。
ということで。
お付き合いいただける方は、以下からどうぞ。



 The T



 「なのは、これ、プレゼント」
 「え?
  どうしたの、フェイトちゃん。
  今日って、記念日か何かだっけ?」
 「いや、そういうわけじゃないんだけどね」
 「そういうわけじゃないなら、そんなに気を遣わなくたっていいのに。
  それにフェイトちゃん、お給料前でしょ?
  駄目だよ、無駄遣いしちゃ」
 「無駄遣いじゃないよ!」
 その剣幕になのはが驚いて、フェイトはばつが悪そうに頭をかいた。
 「ごめん……でもほら!
  こないだのお給料で、手当てがちょっと多めに出たし」
 「あれは危険手当でしょ。
  ほんとに、フェイトちゃんのお仕事、すごい危ないときもあるんだから」
 「それはなのはだって……」
 「最近は、フェイトちゃんのほうが危ない仕事、多いんでしょ?
  こないだだって、あのラディファイルで仕事してたって。
  聞いてるよ、ちゃんと」
 「……誰だろ、なのはに話したの」
 「フェイトちゃんが隠すからいけないの」
 「だって……」
 「だってじゃなくて。
  ……なのはだって、心配するよ」
 「あ、うん……そうだね」
 なのはの言葉に、フェイトが俯いた。
 「ごめん、ね」
 「そんな神妙にしなくてもいいよ。
  でも、隠し事はいやだからね。
  また、どこか出張?」
 「うん……時期ははっきりと言えないけど、しばらくフロイムのほうへ」
 フェイトが手の中の行き場のない小箱を転がした。
 「そっか。
  うん、分かってくれたなら、いいよ。
  気をつけて、無理はしないでね。
  プレゼントはすっごく嬉しい。
  ありがとう、フェイトちゃん」
 「そんな大した物じゃないんだけど」
 ほっとした様子で、フェイトは小箱をなのはに手渡した。
 「なぁに、これ?」
 なのはが首をかしげた。
 重くはないが、驚くほど軽くもない。
 「なんだと思う?」
 「開けてもいい?」
 「もちろん」
 破らないように包装紙をひらき、ふたをそっと開けたなのはの表情が、ぱぁっと輝いた。
 「きれい……」
 落ち着いた装飾のブローチが、そこに納まっていた。
 「モチーフは彗星なんだって。
  だから、なのはに似合うかなって思って」
 「ありがとう、フェイトちゃん。
  大切にするね」
 「あ、あの、それで……」
 なのはの笑顔に、いつもならば笑顔でこたえるフェイトが珍しく口ごもった。
 「どうしたの?
  フェイトちゃん」
 「わ、私も、その……お揃いで付けても、いい、かな」
 フェイトのポケットからもう一つ、包装のされていないブローチが現れた。
 「もちろんだよ!
  嬉しいな、フェイトちゃんとお揃いだよ」
 「うん、お揃いだ」
 フェイトは、ようやく笑みを浮かべた。
 
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