Empty Dumpty
ヒトもすなるぶろぐといふものを、私もしてみむとてするなり。 徒然なるままに文章を書いてみるつもりです。
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DeNature 6
何故、ナゼ、なぜ……救われることが赦されない!
それともこれが、救いだと言うのか!!

こんばんは
フェルゼです。

でも、そんな状態だからこそ、
繋がれた手、その一時に
大きな意味を探すのかもしれませんね。
あぁ、最後の最後までしてやられたよ!
やられっぱなしだよ!

さて、今回更新いたしますのもカテゴリリリカル。
それは、あまりにも儀式で。
お付き合いいただける方は、以下からどうぞ。

 数日の後。
 跡地で式典が催された。
 おぼろげに想像はつくものの、この式典を何と呼ぶのか、小委員会の中で最後に残った議題がそれだった。
 法律上の葬儀とは呼びたくない――まだ確証がない。
 ここで消えたただ一人のためのそれを。
 上層部からの案はすべて却下され、議論を尽くして。
 そして、無名なままに落ち着いた。
 期待も諦観も含まないただの「式典」
 義務であったクロノやリンディといった面々を除き、出席は任意でしかない。
 だが、集まった人々の多さが、悲嘆にくれるその様子が彼女の人となりを告げていた。
 合間を縫って参列したのだろう、人々が入れ替わり立ち替わりしながらも式は粛々と、予定通りに執り行われる。

 そして、彼女の関係者達が涙を浮かべ、陽の光はそれとは無関係に人々を照らし、誰もが熱にやられて朦朧となり、誰かがハンカチを目蓋を押すように当てながら、感に堪えるように言った通り、何から何まで、本当に――他に適切な言葉がないくらい――申し分がないの一言に尽きるのだった。
 ただ一つ、促された一人の教導官が俯いたままだったことを除いては。

 式が終わって、惜しみながら人々が去り。
 残ったのは、本当に個人的に親しかった面々。
 彼ら彼女らが個々に打ちひしがれている風景に背を向け、俯いたままだったなのはが、ゆっくりと祭壇の写真に歩み寄った。
 
 「フェイトちゃん、来たよ。
  フェイトちゃんが、三日くらい休みをもらってくるといいって言ってたから、本当に三日間の休みもらっちゃった。
  綺麗な風景が見れる場所、あるんだよね。
  行ってみたいな。
  なのはも、見てみたいな。
  ねぇ、フェイトちゃん。
  案内、してくれるんでしょ?
  詳しい場所、フェイトちゃん教えてくれなかったから、なのはだけじゃ行けないよ。
  ねぇ、フェイトちゃん。
  どこにあるのかな。
  教えて。
  案内してよ、フェイトちゃん。
  一緒に、見に行こう?」

 耐えきれずに。
 ティアナとエイミィが泣き崩れた。
 スバルはティアナの肩を抱きつつも、震える体を抑えられないでいる。
 クロノはエイミィを抱き締めつつ、唇を噛み締める。
 はやても歯を噛み締めて、顔を背けた。
 「ここまで来るのも時間かかっちゃうし、どれだけ遠いかわからないから、お弁当はもつ物の方がいいよね。
  座るとこ、あるのかな。
  シート、持って行った方がいいよね。
  ヴィヴィオと三人で並んで座って、お弁当広げて。
  ご飯食べて、少し休憩したらお散歩しようよ。
  駆けまわれるくらい広かったら、ヴィヴィオも喜ぶと思うな。
  それでね、疲れたらシートを広げて横になるの。
  きれいな空を見ながら、風に吹かれるの。
  気持ちよくてヴィヴィオ寝ちゃうかもね。
  そうしたら、そうしたら、ね――」
 風に流される言葉。
 誰もが視線を合わせられない中で。
 ただヴィヴィオだけが。
 不思議そうにそれらの様子を眺めていた。

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