Empty Dumpty
ヒトもすなるぶろぐといふものを、私もしてみむとてするなり。 徒然なるままに文章を書いてみるつもりです。
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DeNature 1
全て一切かなぐり捨てて
優しい人すら蚊帳の外

こんばんは
フェルゼです。

少しずつ暖かくなってまいりました。
コートを薄手に変えようかとも思うのですが、日陰に入ってしまうとまだ寒さがありますね。

例年ならば、そんな時期。
でも今年は、それだけじゃなくて。

今回更新いたしますのは、カテゴリリリカル。
主に登場されますのは「なのはさん」と「フェイトさん」ですが、ストライカーズから何名か登場していただいております。
そんな今回の文章ですが、時期を考えますと不適な物語と、呼べるかもしれません。
今までとは毛色の異なる文章になります。
設定としても、原作とは異なる色が出ている部分があります。
ご注意を。
それでもお付き合い下さるという方は、以下からどうぞ。

トーキー、ではないです。
サイレント、無声映画。



 なのはは仕事柄、戦闘になる時がある。
 部隊を率いて、またはその一員となって。
 そして時に、失う。
 隊員を、失う。

 フェイトは仕事柄、戦闘になる時がある。
 捜査員を率いて、またはその一員となって。
 そして時に、失う。
 捜査員と、そして、巻き込まれた一般人を。

 なのはが失うのは、隊員。
 戦闘になることを覚悟して、そして、最悪の事態を覚悟してそこにいる。
 フェイトが失うのは、民間人。
 ただ巻き込まれて、戦う意思もないのに傷付き、時にその命を失う。
 目の前で失われた命。
 遅すぎて。
 すでに失われていた命。
 延ばされた手に、触れようとして届かなくて。
 掴もうとした指のすき間からこぼれ落ちていく命の灯に、幾度フェイトは涙したか。
 幾度自らを責め、悔やみ、無力さを呪ったか知れない。
 何度目を逸らそうとしたか。
 けれども、フェイトは目を逸らさなかった。
 前を見続けた。
 一人ではだめだったかもしれない。
 でも、皆がいた。
 支えてくれる、仲間がいた。
 そして何より、なのはがいた。
 ともに笑いあった。
 ともに泣きあった。
 そして、励まし合った。
 だからフェイトは、目を逸らさない。
 涙に濡れた瞳で前を見続ける。

 かつて、失う度に涙に沈み挫けそうになった。
 今回は何人を救えなかった。
 もしかしたら、救えたはずの命を。
 救うことができなかった。
 その念に潰されそうになって、それでも誰にも助けを求められなかった時。
 なのはは、訊ねた。
 今回は何人救えたの?と。
 繰り返される自己嫌悪。
 救えなかった人数を数えて。
 繰り返される質問。
 救えた人を数えて。
 やがてフェイトは気付く。
 なのはの問いの示す先を。
 
 救えた命の大切さを教えたのは、なのはだった。

 ―――少しでもいい。
 救えた命を、大切にしよう。
 慈しもう。
 そして、もっともっと、多くの命を救えるよう。
 強くなろう。
 私はもっと、強くならなくちゃ、いけない。
 フェイトの、誓いだった。
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