Empty Dumpty
ヒトもすなるぶろぐといふものを、私もしてみむとてするなり。 徒然なるままに文章を書いてみるつもりです。
M. T. 48
皆様はどのような週末を過ごされましたか。
私は、ちょいと出かけてまいりました。

こんばんは
フェルゼです。

紫の店の本店と、大階段を見に行ってきました。
いや、さすが訓練された方々は違う。

さて、M. T.更新です。
あるはずのないもの。
お付き合いいただける方は、以下からどうぞ。


 「ない、ね」
 「うん……私もそう思う」
 がらんとした部屋の入り口で零したフェイトの声に、なのはが頷いた。
 「ここに、あったの?」
 「私が最初に見たジュエルシードは、ここにあったものだよ。
  幾つかの宝石が並んでいてね、その中にあったんだ。
  私がこの家を閉じたときに、買い手のついたものは全部売ったんだけど、あれは売れなかったから、ここに、あったんだ」
 入口脇の棚を開けると、小さな宝石がいくつか残っていた。
 それらの間に窪みがあり、周囲の宝石よりは少し大きなものがそこにあったことを示していた。
 「ちょっとだけ、わかる、かも」
 「違和感が残ってるね。
  ここにあったジュエルシードの名残と……多分、この家のどこかにある生きているジュエルシード」
 「結構近いと思うんだけど」
 「そうだね。
  同じフロアにはあると思う」
 「このフロアには、なんの部屋があるの?」
 「家族の部屋、だよ」
 「家族?」
 「母さんとアリシア、そして私の個室」
 「――他、には?」
 「空き部屋になっていたんだ」
 「じゃあ、その空き部屋から……」
 「ないよ」
 「え?」
 「空き部屋にはない」
 「どうして?」
 「そんな気がするんだ。
  私達の部屋のどれかにある」
 「そう、なんだ」
 「行こう、なのは。
  まずは私の私室からだ」

 ガチャリ
 フェイトがドアを開けた。
 そのフェイトの脇をすり抜けるようにして、小さな女の子が飛び出してきて、なのはは思わず一歩下がった。
 声も出せずに見たその先で、少女は光の射す廊下を駆けていく。
 なのはが息を呑む。
 少女の駆けていく少し前を、よく似た髪の色をした少女が走っていた。
 二人とも、長い金の髪を二つに分けて結んでいて。
 揺れるそれは、光を反射して煌めいていた。
 いつの間にかなのはの隣りには濃い紫の柔らかな髪をした女性が立っていた。
 少しだけ困ったような顔で、それ以上に幸せそうな表情で。
 声も音もない世界で、なのはは、女性の唇が動くのを見た。
 "ア・リ・シ・ア"
 "フ・ェ・イ・ト"
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