Empty Dumpty
ヒトもすなるぶろぐといふものを、私もしてみむとてするなり。 徒然なるままに文章を書いてみるつもりです。
歌わない
つーわけで、唐突ですが新ジャンルです。
新ジャンルというか、新キャラというか……新カテゴリ?

……思い返せば、私がそれにハマったのは、中学生くらいの時に近所のフードコートで出会ったのがきっかけでしたね。
おいしかったんだ――あの、ネギトロ丼。

さて。
一応、注意書きとして
「この作品はピアプロ・キャラクター・ライセンスに基づいてクリプトン・フューチャー・メディア株式会社のキャラクター『初音ミク』と『巡音ルカ』を描いたものです。」
としておきますが、この但し書きって、イラスト系にしかいらないような書き方がされている気がするんですよね。
まぁ、いいや。

なお、私がこの方面を載せるにあたり、元凶としてこちらの方を挙げておきます。
あの方が、あんなことを言わなければこんなことには……!

あ、何を載せるのか言い忘れていました。
VOCALOID2 キャラクター・ボーカル・シリーズより、ミクさんとルカさんの物語。
PCLに則って但し書きは付けましたが、文字だけです。
イラストは……皆さんの脳内でどうぞ。
……え?VOCALOIDである必要性?
難しいこと言わないでください。

今後増えるかどうかは分かりません。
ひだまりスケッチも、今のところ一個だけですし。
まぁ、私の気まぐれです。
気紛れついでちょっと外向いてみたり。
問題があればまた内向きますけれども。
そうだ。
M. T.の続きは、出来上がり次第……早ければ明日にでもあげられると思います。
では、気紛れにお付き合いいただける方は、以下からどうぞ。




 「だから、さっさと帰ってちょうだい。
  私はさっき薬飲んだから、もう寝るのよ」
 遊びに行かないかと気ままな電話を掛けてきたミクに、つい、体調が悪いと言ってしまったのが悪かった。
 文字通りすっ飛んできたミクは、にやにやと人の悪い笑みを浮かべていた。
 「そうなの?
  じゃあ、ルカが寝るまでそばについててあげないと」
 そしてその笑みは、現在進行形である。
 「なんでよ」
 一方の私は、現在進行形で不機嫌だ。
 「私がいないと、寂しくてルカが泣いちゃうといけないから」
 「ばかなこと言ってないで、さっさと出て行きなさい」
 言う私に、にやにやとした表情を崩さないミク。
 こっちが弱ってるからって、優位に立ったつもりなのだろうか。
 「……寝るわ」
 相手にするからいけないのだと、放っておけばつまらなくなって帰るだろうとあたりをつけて、私は寝ることにした、
 「えー」
 案の定、つまらなそうな声を上げるミク。
 ベッドの上で、ミクに背を向けて目を閉じた。
 「ルカ―。
  ねぇ、るぅかぁー」
 数回ほど私の名が呼ばれて、それから静かになった。
 名を呼ばれることはない。
 けれども、出て行った様子もない。
 私の背後、ミクは何をしているのだろう。
 気にはなるけれども、風邪薬の所為で徐々に頭がぼーっとしてきていた。
 寝よう。
 どうせ、ろくでもないこと考えてるに決まってる。

 数分後か、十数分後か、時間の感覚も曖昧になった頃。
 動く気配がした。
 いや、気配なんてものじゃなくて、ベッドに着いた手の所為で私の体が少しだけ傾いたのだけれど。
 「ルカ……?」
 さっきとはうって変わって、ミクが静かに私の名を呼ぶ。
 まだ出て行っていなかったのか。
 「ねぇ、ルカ……もう寝ちゃった?」
 探る様に、確かめるように。
 ミクはベッドに着いた手に重心を掛けて、私を見ているらしい。
 まぶたの向こうの光がさえぎられて、そして、さらに傾いた私の体は上向き斜め45度。
 出て行けと言いたいけれど、声を掛ければまた先ほどのやり取りを繰り返すだけだろう。
 じわり体に食い込んでくる眠気に、私は身を任せていることにした。
 「ルカ……」
 今度は、ひどく近くで名前を呼ばれた。
 肌に当たる吐息がくすぐったい。
 そしてそのまま、しばらく動かない。
 寝顔拝見とはいい趣味をしている。
 風邪が治ったら、復讐しに行ってやるから覚悟しておけ、なんて考える。
 と。
 「ルカ」
 酷く、切羽詰まった声で名を呼ばれた。
 「ルカ、好き」
 そして、頬に、唇のすぐそばに湿った感触。

 ミクが出て行ったのは、それから一分後の事だった。

 バッと、ベッドの上で身を起こす。
 眠気なんてとうに吹き飛んでいた。
 最後のミクの言葉が耳に残っている。
 そのあとのキスの感触が、消えない。
 いつものふざけたような「好き」じゃなかった。
 戯れのような頬へのキスとは一線を画していた。
 溢れそうになる何かを必死で押し止めるようにして告げられたその言葉は。
 触れてもいいのか戸惑うように、恐る恐る降ってきた唇は。

 どっちが、本当のあなたなの?

 私は初めて、ミクの本心を知りたいと思った。
 「……あー」
 額に手を当てる。
 熱が、高い。
 私はもう一度、ポスンとベッドに倒れ込んで。
 今度こそ、風邪薬の副作用に身を任せた。










 後書き
 VOCALOIDが……歌わない。
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